岡山県にて開催された「日本吃音・流暢性障害学会 第12回大会」に当法人の言語聴覚士が参加させていただきました。今回の学会テーマは「当事者・医療者ともに吃音臨床の更なる発展に向けて考える」でした。
吃音(きつおん)とは”どもり”とも言われており、同じ言葉を繰り返す・話し始めの言葉が出てこないなどの症状が見られます。多くは幼児期に発症し、自然治癒する人がいる一方で、一生付き合っていかなければならない人もいます。
今回の学会では、認知行動療法や発声発語器官へのアプローチをすることで、吃音児者への支援に活かせるのではないかという講座が複数ありました。現状、吃音の原因や治療法は確立されておらず、どの臨床家も手探りのなか支援を行っていました。発話状態のみに目を向けるのではなく、発声方法や心理面への働きかけなど、多角的な視点を持つことの必要性を改めて感じました。
吃音の認知度はまだ低く、周囲からの理解を得られないことも多くあります。今後は園や学校など、当事者が多くの時間を過ごす場所(他機関)との連携も行っていきたいと考えています。